3位のアトレティコ(勝ち点51)と、5位のベティス(勝ち点45)が対峙する上位対決。
直近10試合無敗と完全復調のコルチョネロス。前節はバレンシアに3-0の大勝を飾って3連勝を達成。インターナショナルマッチウィーク明け初戦の上位対決では先発2人を変更。負傷でベンチ外のデパイの代役にモラタを起用し、ベンチスタートのデ・パウルに代えてレマルを起用した。
試合は上位対決らしい堅い展開に。ホームのアトレティコは右サイドのモリーナとマルコス・ジョレンテを起点に手数をかけない攻めで幾度か際どいクロスを入れていくが、ベティスも集中した守備でフィニッシュまで持ち込ませない。
対するベティスはボルハ・イグレシアスのキープ力を生かして2列目の選手が前向きな形で仕掛ける場面を作り出すものの、こちらもアトレティコの守備を脅かすまでには至らず。
以降も中盤での潰し合いが目立つ中、よりスムーズにアタッキングサードまで侵入していたアトレティコは、好調のグリーズマンが要所で見せ場を作るが、前半に放った枠内シュートはいずれもGKルイ・シウバに難なくセーブされた。
ややアトレティコペースも、0-0のスコア同様にほぼイーブンの状況で折り返した上位対決。後半はホームチームが勢いを持って入ると、立ち上がりの49分にはグリーズマンの右CKをヒメネスがドンピシャのヘディングで合わすが、これは惜しくもクロスバーを叩く。
徐々にゴールの匂いをさせ始める中、58分にレマルとモリーナを下げてアンヘル・コレア、デ・パウルを同時投入したコルチョネロスは61分に再び決定機。ボックス右で仕掛けたマルコス・ジョレンテの折り返しを、ファーでフリーのカラスコが右足で合わせるが、これはGKルイ・シウバのビッグセーブに阻まれた。
その後、アトレティコは68分にモラタを下げてバリオスを、守勢のベティスはロドリ、アジョセ・ペレスを下げてホアキン、フアンミを続けてピッチに投入。両ベンチの一連の交代で試合に動きが生まれると、ベティスはその生ける伝説、アトレティコはジョレンテのシュートで際どい場面を作り出すが、両守護神の牙城を崩すまでには至らない。
試合は0-0のまま後半終盤を迎えるが、アトレティコが圧巻の個人技でゴールをこじ開けた。86分、相手陣内でバリオスの斜めの運びからグリーズマンを経由したボールがボックス手前のコレアに繋がる。ここでアルゼンチン代表FWは同胞DFペッセージャを皮切りにルイバル、ルイス・フェリペ、ミランダと4人のDFを鮮やかな仕掛けで抜き去ってボックス中央から右足のシュートをゴール左へ流し込んだ。
そして、コレアの圧巻の4人抜きゴールで待望の先制点を奪ったアトレティコは、持ち味の堅守でこのリードを最後まで守り切ってウノセロ勝利。ベティスに7試合ぶりの黒星を与えて4連勝達成したシメオネのチームが、3位をがっちりとキープした。