直近4試合未勝利と苦戦している13位の新潟。前節の柏レイソル戦をゴールレスドローで終え、連敗は3で止めたが、2試合無得点なのは気がかりだ。
一方の横浜FMは2連勝中で2位まで順位を戻した。2試合連続先発出場と存在感を増してきたヤン・マテウスが好調で、エウベルやアンデルソン・ロペスらと共に新潟ディフェンス陣をどう崩すかが注目となった。
試合はホームの新潟がいきなりチャンスを作る。1分、藤原が右サイドからマイナス気味のクロスを送ると、走り込んできた伊藤がダイレクトでシュート。ボールはゴールの左隅に飛んだが、横浜FMのGK一森が好反応を見せ、CKに逃れた。
対する横浜FMはセットプレーから新潟ゴールに迫っていく。8分、右CKの流れから藤田がミドルシュートを放つが、これは新潟DFに当たって枠を逸れる。14分には左サイドのボックス手前でFKを獲得し、キッカーの永戸が左足で高精度のクロスを供給。GK小島が弾いたボールをエウベルがシュートまで持ち込み、そのこぼれ球を今度は渡辺がボレーで狙ったが、これはゴール左へと外れていった。
中盤に差し掛かると両チームともに決定機を迎え、28分の横浜FMは相手のクリアボールに反応したヤン・マテウスがボックス内で強烈なシュートを見舞うが、これはGK小島がビッグセーブに阻まれた。30分には新潟が速攻を仕掛けて伊藤が前線へスルーパスを送ると、これに反応した小見がGK一森と一対一に。ボックス内まで持ち込みシュートを放ったが、枠を捉えることはできなかった。
その後はエウベルや西村が新潟ゴールを脅かした横浜FM。GK小島の前に手を焼いていたが、前半のアディショナルタイムについに均衡を破る。右CKの流れからヤン・マテウスが中央へクロスを送ると、中で待っていた藤田が頭でゴールへ押し込む。VARによるチェックに時間がかかったが、無事に得点が認められ横浜FMが1点をリードして試合を折り返した。
後半に入ると、追いかける新潟が横浜FMを攻め立てる展開が続き、49分にはバイタルエリア中央から島田が左足を思い切りよく振り抜く。新潟の攻勢が実を結んだのは57分、高い位置でボールを奪ってショートカウンターに転じると、素早いパス回しからボックス内でパスを受けた伊藤がGK一森をかわす。落ち着いて流し込み、比較的早い時間に試合を振り出しに戻した。
流れを変えたい横浜FMは63分にマルコス・ジュニオール、喜田をピッチに送り出すも、直後の67分に新潟が逆転に成功する。敵陣内中央でフリーで受けた三戸がボックス手前右までボールを運んで右足を振り抜くと、GK一森も見送るしかない強烈なミドルシュートがゴールに突き刺さった。
同点を目指す横浜FMは73分に水沼や吉尾を投入して打開を図るが、攻めあぐねる時間が続き、一方の新潟は機を見て80分にカウンターから大きなチャンスを作る。鈴木が途中出場のダニーロ・ゴメスと2人で崩すも、決めきることはできなかった。
点差を広げることはできなかったものの、新潟はそのままタイムアップを迎え、昨季王者を下して5試合ぶりの勝利を手にした。対して横浜FMは後半に調子を落とし、連勝がストップした。
アルビレックス新潟 2-1 横浜Fマリノス
【新潟】
伊藤涼太郎(後12)
三戸舜介(後22)
【横浜FM】
藤田譲瑠チマ(前45+1)