対する7位のセレッソ大阪は僅差の続き、今季初の連勝を飾った第9節以降、勝ちと負けが交互にきている。1カ月ぶりの連勝と上位進出を目指す今節は、京都サンガF.C.戦と同じ11人、レオ・セアラと加藤陸次樹の2トップでスタートした。
高い守備ラインを敷く湘南の裏へ、C大阪が長いボールを送ってセカンドボール争いで勝負という展開の序盤。湘南は5分にカウンターから3対2の数的優位を迎えたが、町野修斗の折り返しは相手に引っ掛かる。他方、C大阪が8分、山中亮輔のアーリークロスにGKの前でレオ・セアラが触ってネットを揺らすも、オフサイドの判定となった。
比較的中盤を使おうと試みるのは湘南。5試合ぶりにケガから復帰した小野瀬康介は、股抜きパスでボックス内右からの町野のフィニッシュを導くなど、存在感を見せる。C大阪はレオ・セアラが相手のミスからを含め、複数のミドルで揺さぶりをかけた。
29分の湘南は小野瀬の斜めのパスから石原広教がダイレクトでクロス。中に枚数は揃っていたが、GKキム・ジンヒョンの対応に遭ってシュートには至らず。前半終了間際にはショートカウンターから平岡大陽のクロスや中野嘉大がフィニッシュを見せるが、両チームともに最終局面の精度を欠いてゴールレスで前半を終えた。
互いに交代なく迎えた後半はC大阪がレオ・セアラのクロスに為田大貴、湘南は小野瀬がフェイントを交えてのフィニッシュとゴール前でのシーンを作る中で、試合を動かしたのはアウェイチーム。53分、長いボールを使って相手を押し込んだ状態から深い位置でボールを回し、山中のクロスにレオ・セアラが頭で合わせた。
7試合連続で先制を許した湘南は2枚替えと[4-4-2]へのシステム変更で反撃を試みるも、63分には山中のFKから毎熊晟矢にネットを揺らされた。VARチェックの結果、ごくわずかにオフサイドであったと確認されたが、大いに肝を冷やす。その5分後にはゴール前の混戦から町野に決定機が訪れるも、GKキム・ジンヒョンの好セーブに遭った。
試合は時間とともにC大阪がコントロールし、ホームチームの拙攻も手伝って落ちついた展開に。残り5分を切って最終ラインを5枚にし、堅固な守備を築いたC大阪は、相手のビルドアップミスから89分に上門知樹が追加点を挙げて盤石の逃げ切り体制。2試合連続の完封勝利で今季2度目の連勝を飾っている。
対する湘南は2種登録の石井久継がJ1デビューを果たすも、反撃の糸口をつかめないまま今季最長の4連敗を喫することとなった。