ここ5〜6年、夏の移籍市場が近づくたびにビッグクラブ移籍が噂されるミリンコビッチ=サビッチ。ラツィオはクラウディオ・ロティート会長が莫大な額の移籍金を要求することによって引き留めに成功してきたが、今夏ばかりはそうもいかない可能性が高いとみられている。
イタリア『カルチョメルカート』によると、ミリンコビッチ=サビッチは契約が2024年6月までとなっているなか、延長の申し出を拒否。対するロティート会長に白旗を振るつもりはなく、契約解除金を設定したうえで年俸を400万ユーロ(約5億9000万円)に引き上げるという前提のもと、シーズン終了まで話し合いを延期しているとのことだ。
選手本人も8年間在籍するラツィオに愛着があり、決して今夏の退団ありきではないものの、気づけば28歳となり、新たな旅に出る必要性に駆られている模様。2023-24シーズンが終わるころには20代最後の1年となっており、今夏をビッグクラブ移籍のラストチャンスだと捉えているようだ。
一方で、虎視眈々と獲得のチャンスを窺うユベントス、ミランにロティート会長を満足させるだけの資金力があるわけではないのも事実。深刻な財政難にあえぐユベントスはさておき、ミランも収支バランスに気を使いながらやりくりしている状況であり、実際に優先順位はチェルシーの元イングランド代表MFルベン・ロフタス=チーク(27)より下だという。
ロティート会長がミリンコビッチ=サビッチの年齢も考慮したうえで要求額を4000万ユーロ(約59億8000万円)以下に引き下げれば、ミランもチャレンジする可能性があるようだが、実現性は未知数といったところ。ラツィオにはここ数日でプレミアリーグのクラブからも照会依頼が舞い込んでおり、可能性としてはこちらの方が高いと見るのが妥当だろう。