ユベントスとイタリアサッカー連盟(FIGC)が、不適切な選手への給与支払いに関する訴訟に関して和解合意に至った。イタリア『ANSA通信』が伝えている。
ユベントスは新型コロナウイルスのパンデミック期間に、不正なキャピタルゲインを中心に複数の財務違反が確認された。その後、2度目の審理によって2022-23シーズンのセリエAにおける勝ち点10ポイント剝奪が先日に決定していた。
また。この一件とは別に両者の間では、コロナ禍の不適切な選手への給与支払いに関する訴訟が行われていた。
ユベントスはコロナ禍に選手サイドが4カ月分の給与放棄に合意したとの公式なリリースを出していたものの、秘密裏に給与を支払っていた疑惑がかけられていた。
報道ではユベントスがこの一件で当時在籍した17選手に対して、総額5660万ユーロ(約84億8000万円)から6180万ユーロ(約92億6000万円)を秘密裏に支払うとの合意を確認しており、その金額分が同期間に申告すべきだった支出からそっくり除外されていた。
この不正によって前述の勝ち点10ポイント剝奪以外に新たな処分の可能性も伝えられていたが、FIGCは30日にユベントスとの和解合意を発表。
この和解により、ユベントスは71万8000ユーロ(約1億700万円)の罰金を支払うことになるが、これ以上の勝ち点剝奪は行われないことになる。また、クラブサイドは現在進行中の訴訟における不服申し立てを放棄する予定だ。
なお、セリエA第37節終了時点で勝ち点59の7位に位置するユベントスは、現時点でヨーロッパ・カンファレンスリーグ出場圏内に位置。最終節の結果次第ではヨーロッパリーグ出場権獲得も可能だ。
ただ、欧州サッカー連盟(UEFA)はFIGCとは別に独自の捜査を行っており、その捜査の結果によって制裁を科された場合、来シーズンのUEFAコンペティション出場は剥奪となる可能性もあるようだ。