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「なんで残留できたのか…」最終節にゴールで残留に導いた浅野拓磨、「みんなより劣っている」と自身の数字を反省、代表でのポジション争いは「日本が強くなるための良い環境が整ってきている」

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日本代表は12日、キリンチャレンジカップ2023に向けた活動をスタートさせた。

6月はエルサルバドル代表(15日)、ペルー代表(20日)と2試合を戦う日本。3月に森保一監督の第二次政権となる活動がスタートしたが、ウルグアイ代表とコロンビア代表には勝つことができなかった。

新体制の初勝利を飾りたい今回の活動。初日のトレーニングは一般公開され、大雨の中でも多くのファンが見守り、選手たちに声援を送った。

トレーニング後、FW浅野拓磨(ボーフム)がメディアの取材に応対した。

今シーズンのボーフムは、開幕6連敗など長らく低迷。2月から3月にかけても4連敗を喫するなど、降格が濃厚かと思われていたシーズンだったが、最後に復調。ラスト11試合で4勝4分け3敗と勝ち点16を積み上げて見事に残留した。

最終節でもレバークーゼンとの対戦となった中、浅野は見事なゴールを記録。3-0で勝利し残留を決めた。

浅野は「まずは残留できたことは何よりです。そのために全部出し切るしかなかったので、自分でもこれまでもそうですが、持っているなという感情はあります」と、最後にゴールを決めたことを振り返り、「ただ、常にやれる自信を持ちながらやっていますし、その結果がどのタイミングで出るかだけだと思います」と、やり続けた結果が最後に残留に繋がったとした。

それでも「僕としては常に結果を残せる選手になりたいです。確かにヒーローになれるタイミングというのは人より多いかもしれないですが、それよりも大事なことを求めているので、まだまだ成長しなければいけないなと思います。終わり方が良かったので、気持ちよく日本に帰ってこれました」と、「持っている」感覚はありながらも、まだまだ成長したいと語った。

シーズンを通して苦しい戦いが続き、残留の可能性はかなり低いと思われていた。浅野は、「個人的にもどの試合も100%やっていて、マッチアップで負けている感じもなく、パフォーマンス的にも自分としてはやれることをやっている感覚はありました。チームとしてついてこれなかったり、バラバラになってしまうことがたくさんあったので、今年は落ちるかなと思うタイミングは何回かありました」と、降格を覚悟した瞬間は何度もあったという。

「それでもなんで立て直せたのか。外国の選手は気分屋なところもあるので、この週は全然モチベーション上がってないけど、この週はすごいなというのもあって、そのタイミングが試合と重なったり、自分たちがやろうとしていることが良い意味でハマると結構良いチームになります。なんで残留できたのかはわからないですが、力としてはブンデスの中でも足りないと思いますが、個々の能力は高いです」と、理由はわからないが、ハマった結果として残留が掴めたとした。

浅野はカタール・ワールドカップ(W杯)の初戦・ドイツ代表戦で劇的な逆転ゴールを決めた。今季はゴール数はわずかに「4」と物足りなさは残るが、パフォーマンスには自信があったとし、相手にもかなり警戒されることが増えたと語った。

「客観的に見て、数字という結果では全く満足できるものではないですし、代表の中でもみんなより劣っていることは理解しています。ただ、90分を通してのパフォーマンス、1年を通してのパフォーマンスは、1試合1試合重ねるごとに自信がついてきているというのも事実としてあるし、W杯の経験も自分としては大きかったかなと」

「間違いなく相手が自分を警戒して来ることが増えていることを肌で感じています。自分の自信や成長が周りからも感じられるし、自分としてもやれるという感覚は伸びてきています」

「みんながどう思っているかは分からないですが、世界が見ている大会でゴールできたことは1つあるかもしれないです。個人としてシンプルにやれる自信がありますし、それが自信になって、相手もわかっているのかなと感じる部分はあります」

自信がある一方で、結果は全然足りていないと自覚する浅野。日本代表の攻撃陣は、軒並み所属クラブで“数字”を残してきた選手たちだ。

「毎回毎回、代表に来るたびに凄い選手が増えているというか、個人個人のレベルが上がっているのを毎招集感じるので、自分もついていかなければと思います。日本が強くなるための良い環境が整ってきていると思います」

日本代表が、チームとしてレベルが上がってきていることを感じるという浅野。それは、良い意味で競争がしっかりできていることでもあるとした。

「前回のカタール・ワールドカップまででも凄く感じていました。ロシアまでは自分が下っ端で、先輩を追い抜こうとしていましたが、カタールまでの4年間で色々な選手が出てきて、自分より若い選手も増えてきて、本当の意味で上下関係ないなと」

「今になっては突き上げられている感じは全くなく、みんなが同じラインにいると思って戦っています。そこに居る選手たちで結果を出していたり、調子の良い選手が呼ばれるのが代表。そこに僕は抜かれないようにということは感じていないですし、自分が100%をやっていくしかないです」

全てを出し、競争をしていって勝ち取る必要があると語る浅野。今回の2試合への意気込みも強い。

「前回は2試合とも勝てていないですし、チームとしてもパッとしない結果になってしまいました」

「この2試合で変えられるかというと、そんな簡単なことではないですし、同じような結果になってしまうかもしれないですが、1人1人がチャレンジしようとする姿勢であったり、代表で求められていることもあるけど、それ以上に1人1人が勝ちにこだわって、勝ちにいくという姿勢で僕もチームもやることで別の結果になるかなと思います」

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