最下位(18位)に沈むホームの湘南は、2日に天皇杯4回戦でセレッソ大阪と対戦したばかり。120分を戦った後、PK戦を経てこの激闘を制した。中2日で迎えた今回の広島戦では、KVコルトレイクから湘南に復帰した田中聡がC大阪戦に続いて先発出場。清水エスパルスと鹿島アントラーズからそれぞれ加わったディサロとキム・ミンテもスタメン入りを果たした。エース・町野がドイツ2部のホルシュタイン・キールへと移籍した中、新たな陣容で4月1日以来のリーグ戦勝利を目指した。
対する8位・広島はすでに天皇杯で敗退しているため、今回が中断期間明け最初のゲーム。つい先日、背番号「10」を背負う森島の名古屋グランパス移籍が発表されたばかりだが、今夏はC大阪から加藤を獲得。こちらも早速2トップの一角で先発した。
両チームともに立ち上がりから激しく競り合う中、9分には広島が左サイドからのクロスでチャンスを作る。続く10分には、ボックス手前で加藤の落としを拾ったエゼキエウが右足でシュート。これはコースが甘く、GKソン・ボムグンに弾き出された。
湘南は十分ボールを持つことができているものの、なかなかゴールに迫ることができない。
湘南は右サイドから活路を見いだす。36分、畑が右サイドからグラウンダーのクロスを入れると、ゴール前にディサロが走り込んだが、GK大迫が先にボールをキャッチした。
40分には、再び広島のエゼキエウが枠内にシュートを放つもGKソン・ボムグンがセーブ。湘南も小野瀬と畑のコンビネーションで右サイドから広島ゴールに迫ったが、GK大迫の飛び出しに阻まれてシュートまでは持ち込めず、0-0のまま前半を終えた。
広島は後半頭からエゼキエウに代えて東を投入。しかし、先にスコアを動かしたのは湘南だった。敵陣左サイドのディサロから敵陣中央の小野瀬、前線の大橋へとテンポよくパスが繋がると、ドリブルで1人かわした大橋が思い切って右足を振り抜く。見事なシュートがゴール左へと突き刺さり、湘南が先制に成功した。
この辺りからよりオープンな展開となり、両チームともにチャンスが増加。広島は51分、右サイド高い位置でFKを獲得し、志知のキックに塩谷がニアそらしたが、枠内に飛ばすことはできなかった。
57分には、野津田に代えてドウグラス・ヴィエイラをピッチに送り出した広島。61分、そのドウグラス・ヴィエイラが志知のFKに頭で合わせたが、ゴール右に外れた。
一方の湘南はやや引き気味となっていたが、67分には左サイド高い位置でボールを奪った大橋が、そのままボックス内に侵入。右足でファーサイドを狙うも、GKソン・ボムグンに阻まれた。
76分、湘南が今度は1本のスルーパスから絶好機を迎える。自陣中央からのパスに途中出場の阿部が抜け出し、GKと一対一に。ループシュートを選択したが、これは高さが足りずGK大迫の手が届いた。
同点ゴールを目指す広島は、ベン・カリファや柏、柴崎を続々と投入するも、湘南守備陣を崩し切ることができない。後半アディショナルタイムには、加藤のヘディングシュートで湘南ゴールを脅かしたが、GKソン・ボムグンがセーブ。チーム一丸となって1点を守りきった湘南は、今シーズン初のクリーンシートで16試合ぶりの白星を手にした。
湘南ベルマーレ 1-0 サンフレッチェ広島
【湘南】
大橋祐紀(後2)