処分解除前で勝ち点44の7位に位置していたユベントスは、これで勝ち点59となって一気に3位に浮上。これに伴い、熾烈なトップ4争いでは勝ち点56のローマが4位、勝ち点53のミランが5位、勝ち点51のインテルが6位と順位が変わっている。
新型コロナウイルスの感染拡大で他クラブと同様、財政面にダメージを受けたユベントス。経費削減を狙った選手の移籍を含む不正会計などの疑いで調査対象となり、会長だったアンドレア・アニェッリ氏をはじめ、クラブ役員が昨年11月に総退陣。
さらに、今年1月にイタリアサッカー連盟(FIGC)は同クラブに対して、セリエAでの15ポイント剥奪処分を受けた。
また、11名の幹部にも活動禁止処分が科され、アニェッリ前会長やファビオ・パラティチ前フットボールディレクター(FD)、パベル・ネドベド前副会長、フェデリコ・ケルビーニFDに資格停止処分が科されていた
一連の処分を不服としたユベントスはすぐさまCONIに上訴を行い、今月19日から再審が行われていた。
CONIの保証委員会は今回の再審で、ユベントスの大部分の異議申し立てを受け入れ、15ポイント剥奪処分、ネドベド前副会長ら一部幹部に対する資格停止処分の取り消しを認めた。
なお、FIGC連邦控訴裁判所は今回の判決を受け、この一件に関する再評価、上訴を行う意向だ。
そのため、15ポイント剥奪処分は、新たな裁判が行われるまでの暫定的な処分解除となり、今後の裁判の行方次第で、当初の処分が科される可能性もあるという。ただ、今シーズン終了までに新たな裁判、判決が下される可能性は低く、最終的に処分が科される場合は、2023-24シーズンに適用されるようだ。
一方で、アニェッリ前会長やパラティチ氏、ケルビーニ氏、マウリツィオ・アリバベーネ氏らの活動停止処分に対する控訴は、却下されたという。