”Fortuna für alle (みんなのフォルトゥナ)”と冠せられた新たな戦略的方向性は、クラブを街やファンにより密着させる狙いの下で4つの基本方針が発表された。
その一部としてクラブは、フォルトゥナの会員、シーズンチケット保持者、組織的支援者、定期的にスタジアムを訪れる人、相手サポーターに関わらず、将来的にすべてのファンがフォルトゥナのホームゲームに無料で入場できるという壮大な構想を明かした。
そして、試験導入される2023-24シーズンはチケットの抽選に参加するためにプラットフォームで登録したすべてのファンに無料チケットを提供する予定だという。少なくとも3つのリーグ戦のホームゲームで無料チケットが提供され、その費用はスポンサーによってカバーされることになるという。
アレクサンダー・ジョブスト会長は、「すべての人にフットボールを開放する。このスタジアムでは、リーグ戦の入場が無料になります」、「私たちはこれを “Fortuna for all “と呼びますが、これは私たちを成功した未来に導くことができるものです」と、新たな戦略的方向性に自信を示している。
また、“Fortuna für alle”に賛同した地元企業とは合計4500万ユーロ(約66億3000万円)相当の5年契約を締結。これらの新たな収入のうち、約20%はユースと女子フットボールに、さらに20%はデジタルインフラとスタジアムに使われると、クラブは説明している。
そして、ジョブスト会長は「最終的にホームゲームをすべて無料で提供できるようにするためには、この道に参加してくれる長期的なパートナーがもっと必要です」と、地元企業を中心に更なるスポンサー募集を募っている。
自身も今回の計画に賛同し、発表イベントに同席したデュッセルドルフのステファン・ケーラー市長は、「フットボール界にとってユニークなコンセプトであり、フォルトゥナを前進させると確信しています。今日から新しいことが始まる。フットボール界の革命の可能性に火をつけることができると感じることができます」と、大きな期待を語っている。
なお、日本代表MF田中碧も在籍するフォルトゥナは今シーズンの2.ブンデスリーガでホームゲームの平均観客動員数が3万人近くに達している。