昨シーズンのヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)王者に輝いたローマ。今シーズンはセリエAで第32節を終えてチャンピオンズリーグ(CL)圏内の4位と同勝ち点の6位につけ、ヨーロッパリーグ(EL)でもベスト4に進出するなど、非常にしぶとい戦いを続けている。
一方で、ローマの首脳陣やファンが心配するのが、絶対的エースであるディバラの去就。ローマは今シーズンから加入のディバラと3年契約を結んでいるが、今夏から適用されるリリース条項はイタリア国内なら2000万ユーロ(約30億円)、その他の国のクラブに対しては、わずか1200万ユーロ(約18億円)となっている。
すなわち、現状ではディバラが国外に流出する危険性が高いという状況。ローマが契約の見直しを模索しているとされる一方、イギリス『90min』によると、アーセナル、マンチェスター・ユナイテッド、チェルシー、ニューカッスル、アストン・ビラ、トッテナムがディバラに関心を寄せているとのことだ。
ただし、これらがディバラのプレミア行きに直結するわけではなく、仮に1200万ユーロを支払う意志を持ったクラブが現れたとして、ディバラの高額な年俸や、そもそもディバラ本人が30歳を目前にしてプレミア行きを希望するのか、といった懸念点があるという。
ジョゼ・モウリーニョ監督も先日、ディバラについて「ローマに来たときの彼は自信を失っていた。今はそれを取り戻している。もちろん世界最大のクラブでもプレーできる選手だが、自分を理解してくれるコーチ、そして自分を愛してくれるファンに出会えたのはここローマだ」とコメント。自らとの信頼関係を絡めて慰留に自信を見せている。
ローマとしては心配になるのも無理はない契約内容だが、イタリアに10年以上滞在し、ローマのモウリーニョ監督やファンらと強固な関係を築いたディバラがイングランドへ向かうとは考えにくいようだ。