今季開幕直後からラ・リーガで残留争いを続けてきたセビージャ。昨年10月に成績不振でフレン・ロペテギ監督を解任すると、後任のホルヘ・サンパオリ監督も半年足らずで解任し、4月からシーズン3人目の指揮官としてホセ・ルイス・メンディリバル監督に全てを託す格好となった。
30年近い指導者キャリアの中で目立った功績がないメンディリバル監督への期待は低かったが、蓋を開けると、就任後の公式戦9試合で6勝2分け1敗と結果を残し、ラ・リーガの残留争いから脱却。ELは準々決勝でマンチェスター・ユナイテッドを撃破し、ユベントスが待つ準決勝へと駒を進めた。
そのELでは敵地での準決勝1stレグを11日に控え、セビージャのスポーツ・ディレクター(SD)を務めるモンチ氏がファンにメッセージ。今季はロペテギ元監督の解任やサンパオリ前監督の招へいに最後まで反対するなど上層部と意見の相違があるとされるモンチ氏だが、チームがようやく息を吹き返したことで、自身の士気も高まっているようだ。
「やっと悪夢が終わった… だが、戦いの夜はまだ終わっていない。我々と夢を見続けてくれないだろうか? 我々が夢を見る権利を奪えるものなど存在しない」
また、メンディリバル監督もユベントス戦に向けて言及。ホームで3-2と逆転勝利を収めた4日のラ・リーガ第33節エスパニョール戦後の記者会見で、ユベントス戦に向けて早急に意識を切り替えるべきだと語った。
「ユベントス戦までの1週間で、選手たちを休ませる必要がある。ラ・リーガで勝ち点44にとどまっているが、これについて考える必要はない。私はクラブが私に何を求めているかを理解している。今、我々はユベントスについて考えようとしているのだ」
前身のUEFAカップ時代を合わせ、通算6度のEL優勝を誇る“ELを最も知るクラブ”のセビージャ。2013-14シーズンからは3連覇という大偉業も成し遂げている。ラ・リーガで下位フィニッシュになろうとも、シーズンの一番最後にELを獲れれば、ファンも「満足のいく1年だった」と言ってくれるだろう。