今月6日にアンジェ・ポステコグルー新監督の招へいを発表したトッテナム。これにより、クラブは8位からの巻き返しを図る新シーズンに向けて補強の動きを本格化させることになる。
イングランド代表FWハリー・ケインの去就次第ではあるものの、現時点での優先事項は、退団希望を公言した守護神ウーゴ・ロリスに代わる新守護神、脆弱なバックラインの新たな核となるセンターバック、スタイル移行でテコ入れが必要な中盤だ。
そういった中、MFクリスティアン・エリクセン(現マンチェスター・ユナイテッド)の退団以降、不在が続くクリエイティブな攻撃的MFの獲得候補としてマディソンの名前が挙がっている。
2018年夏にノリッジ・シティから加入して以来、長らくレスターの司令塔として活躍してきたマディソンだが、フォクシーズの降格によって今夏の移籍市場での移籍が決定的な状況だ。
現時点ではニューカッスルやアーセナル、チェルシーといったクラブが関心を示すが、トッテナムはポステコグルー新監督が獲得にゴーサインを出したことで、ここから交渉を本格化させるようだ。
ただ、獲得に向けてはレスターが5000万ポンド(約87億2000万円)以上に設定している高額な移籍金が大きな障害になるという。
マディソンの契約は2024年までとなっているが、以前から強気な売却交渉で知られるレスターは、同選手のスタッツ、ポジション、ホームグロウンなどいくつかの要因によって、この金額が適正なものだと考えている。
また、ノリッジから2500万ポンド(約43億6000万円)で獲得した際、リセール時のキャピタルゲインの15%を支払う契約を結んでいたため、値引きに応じる可能性は低いようだ。
タフなネゴシエーターとして知られるダニエル・レヴィ会長は、移籍市場締め切り直前の値引き交渉を常套手段としているが、競合クラブの存在や、戦術落とし込みに時間を要する新指揮官の特徴を考慮した場合、相手の要求を呑んでの早期交渉成立が望ましいところだ。