前節終了時で15位のG大阪と12位につけるFC東京の一戦。ここにきてリーグ2連勝と反攻ムードのなか、先の天皇杯でジャイアントキリングを許して敗退のG大阪は前節の先発から三浦に代わって黒川が戻り、今季2度目の連敗で3試合勝ちなしのFC東京は同じイレブンで向かっていった。
互いにポジショナルプレーをベースにするとあって、その主導権の行方が注目どころとなるなか、FC東京がややボールを握る入りになるが、G大阪の方がゴールに迫る回数で優勢に。15分の山本、24分のファン・アラーノが放ったフィニッシュはいずれもGKヤクブ・スウォビィクのナイスセーブに阻まれるが、有効打を続ける。
すると、そのファン・アラーノの決定機が右CKのチャンスにつながり、キッカーの山本が右足でキックしたボールをファーサイドの佐藤が頭で折り返し、それがゴール前にいたイッサム・ジェバリのところに。トラップした左足ですぐさま蹴り込み、G大阪が先制に成功してみせる。
4試合ぶりの今季3ゴール目でG大阪をリードに導いたイッサム・ジェバリはさらにFC東京守備陣の脅威となり、29分に敵陣中央の右サイド寄りでスローインを受けたダワンが右足でゴール前に浮き球パスを出すと、相手DFのチャージも苦にせず、ヘッドで2点目。G大阪が突き放す。
うまくスペースを見つけ、ボールをリズムよく前進させる流れに乗るG大阪は、2ゴールのイッサム・ジェバリがサイドに流れて起点になるなど、再三のキーマンに。FC東京は苦しみながら反撃にも出たが、終了間際のFKから森重がヘッドで迫った場面もゴールに繋がらない。
後半から推進力抜群のアダイウトンというとっておきのカードを早くも切り、出力を上げるFC東京は明らかに押し返すが、GK東口を慌てさせるほどのチャンスとはならず。アダイウトンやディエゴ・オリヴェイラがフィニッシュに持ち込んだりはするが、崩すには至らない。
そうしたなかで、この後半もイッサム・ジェバリが存在感を輝かせるG大阪は前がかる相手のブロックをひっくり返すカウンターでダメ押し。60分にボックス右からファン・アラーノが折り返したボールは山本に合わなかったが、こぼれ球に反応した半田が左足で蹴り込んだ。
移籍1年目の半田にも初ゴールが飛び出して、勝負の行方をほぼ決したG大阪はダワンの負傷交代というアクシデントもあったが、攻め手を緩めず、途中出場の福田が71分にもイッサム・ジェバリのお膳立てからビッグチャンス。守りもGK東口を中心に集中を切らさない。
FC東京は一矢報いようとゴールを目指すが、後半から出場して攻め手になり続けたアダイウトンが右足を痛めて負傷交代。それでも、ペロッチの交代カードを切ったりと策を尽くすと、途中出場の塚川孝輝が90+2分にゴール前で左サイドからのクロスに頭で合わせ、1点を返す。
無失点勝利で終われなかった守りや、イッサム・ジェバリが累積警告で次節欠場となるのが悔やまれるが、3試合連続の複数得点で快勝したG大阪は後半戦に弾みをつける今季初の3連勝。FC東京はこれで今季最長の3連敗を喫している。
ガンバ大阪 3-1 FC東京
【G大阪】
イッサム・ジェバリ(前25、前29)
半田陸(後15)
【FC東京】
塚川孝輝(後45+2)