3日、オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)グループH最終節のドイツ女子代表vs韓国女子代表が行われ、1-1のドロー決着に。この結果、W杯優勝2回を誇るドイツは史上初のグループステージ敗退となった。
W杯は2003年のアメリカ大会、07年の中国大会で連覇を果たし、オリンピックでも2016年のリオデジャネイロ大会で初優勝。さらに欧州選手権では西ドイツ時代の1989年大会で初優勝後、1995年の自国開催大会からは6連覇を達成している。20年以上、ヨーロッパ女王と言えば問答無用でドイツだった。
しかし、ここ10年ほどで女王ドイツに陰りが。2012年のロンドン五輪と2021年の東京五輪は欧州予選で敗退し、欧州選手権では2017年のオランダ大会で24年ぶりに優勝を逃して過去最低のベスト8。昨年のイングランド大会は準優勝したが、今回はW杯で史上初のグループステージ敗退だ。
また、ドイツ代表は男子でも2大会連続でW杯グループステージ敗退中。ドイツ国内のプロリーグを統括する『DFL』で昨年まで最高経営責任者(CEO)を務めていたドナータ・ホップフェン女史は3日夜、女子代表のW杯早期敗退を受け、SNSを通じて「ドイツサッカーが取り残されている」と危機感を募らせた。
一方で、ドイツサッカー連盟(DFB)のベルント・ノイエンドルフ会長は女子代表の敗退決定直後、マルティナ・フォス=テクレンブルグ監督について「私たちはこれから訪れる幸福感を共に体験できると自信を持っている」と信頼を表明。解任はないとの意向を示唆している。
ホップフェン女史はこれについても一言。「ドイツサッカーの責任者たちが来年の男子ユーロ2024までに目覚めてくれることを願っています。そうでなければ、誰もが期待する夏のおとぎ話はホラーに変わってしまうと危惧しています」とし、抜本的なドイツサッカーの改革が必要との認識を示している。