2位のマドリーは、ホームで12位のセルタと対戦。ミッドウィークに行われたチェルシーとのチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝2ndレグに2-0で勝利し、順当にベスト4進出を決めたアンチェロッティのチーム。来月初旬にコパ・デル・レイ決勝、マンチェスター・シティとのCL準決勝と重要なゲームを控える中、過密日程では主力のコンディション面に気を配りたいところ。
今回のホームゲームではチェルシー戦から先発5人を変更。負傷離脱のアラバに加え、モドリッチやロドリゴがスタメンを外れ、セバージョスやナチョ、チュアメニ、アセンシオが起用された。
立ち上がりにビッグクラブ注目のガブリ・ベイガがファーストシュートを放ったが、以降はホームチームがボールとゲームを支配。ただ、相手を押し込んでほぼハーフコートゲームを展開するものの、クロースやモドリッチ不在でパスワークに緩急やテンポを欠き、相手の守備ブロックを揺さぶり切れない。
自慢のトリデンテに良い形でボールが入った際には着実にフィニッシュまで持ち込むが、セットプレーの決定機と共になかなかシュートが枠に飛ばない。
それでも、相手が狙うカウンターを冷静に潰して焦れずに攻め続けるエル・ブランコは、前半終盤に最初の枠内シュートを確実にゴールに結びつけた。
42分、自陣深くでのカマヴィンガのボール奪取からカウンターに持ち込むと、左サイドでサイドバックと駆け引きしたヴィニシウスの動き出しを見逃さなかったセバージョスが絶妙なスルーパスを供給。そのままボックス内に持ち込んだヴィニシウスからのマイナスの折り返しに反応したアセンシオが、リーグ戦2試合連発となる左足の正確なダイレクトシュートをゴール右隅へ決めた。
最後の局面でやや苦戦しながらも前半の内に先制に成功したマドリーは、勢いを持って入った後半立ち上がりに一気に突き放した。
48分、右CKの場面でキッカーのアセンシオが左足インスウィングの正確なボールを入れると、中央に勢いを持って飛び込んできたミリトンが打点の高い強烈なヘディングシュートを叩き込んだ。
この2点目で勝利に大きく近づいたマドリーは、以降もアセンシオやベンゼマのシュートで3点目を奪いに行く姿勢を見せたが、時間の経過と共にゲームコントロール優先の戦い方にシフトしていく。
ゴールを奪おうと、攻撃的なカードを切って前に出てくる相手をうまくいなしながら危なげなく時計を進めていく。77分にはボックス右に抜け出したアスパスに決定機を作られるが、ここはGKクルトワの好守で凌ぐ。
後半半ばを過ぎてアンチェロッティ監督は殊勲のアセンシオに加え、セバージョス、ヴィニシウスを下げてルーカス・バスケス、モドリッチ、ロドリゴを投入。各選手の疲労をコントロールしつつ、主力の投入によって試合を終わらせに入った。
トドメの3点目こそ奪えなかったものの、しっかりとクリーンシートで試合を締めくくったマドリーは、リーグ2連勝で2位を死守すると共に首位バルセロナとの暫定ポイント差を「8」に縮めた。