5位のリバプールは前節、トッテナムとのシックスポインターで3点差を追いつかれながらもジョタの劇的ゴールで4-3の勝利。今季最長タイのリーグ4連勝を達成した。
今季初の5連勝を目指すクロップのチームは、10位のフルアムをホームで迎え撃った中2日の一戦で先発3人を変更。ロバートソンとエリオット、ガクポに代えてツィミカス、ヘンダーソン、ヌニェスを起用した。
アンフィールドの熱狂的な後押しを受けたホームチームは、偽サイドバックとして存在感を放つアレクサンダー=アーノルドが立ち上がりから躍動。中盤のギャップで効果的にボールを引き出し、エリア外から積極的に足を振っていく。
攻撃は機能する一方、守備では背後を積極的に狙うフルアムに手を焼くと、14分には中央でうまく入れ替わったヴィニシウスに強烈なシュートを枠に飛ばされるが、ここはGKアリソンのビッグセーブで凌いだ。
その後はボールを保持しながらチャンスを窺うクロップのチームだが、コンパクトな相手の守備に苦戦。ルイス・ディアスやサラーのサイドでの仕掛けもうまく対応される。さらに、前半半ばを過ぎると、アウェイチームにボールを前進されて守勢に回る時間帯も。
それでも、粘り強く戦うホームチームは意外な形から先制に成功する。39分、相手の後方でのパス回しに圧力をかけたヌニェスがDFディオプに先んじてボールを突いた際にアフターで蹴られてPKを獲得。これをキッカーのサラーがきっちり決め切って、ルイス・スアレスに並ぶアンフィールドでの公式戦8試合連続ゴールとした。
苦しみながらも1点リードで試合を折り返したリバプール。後半立ち上がりはピンチこそないものの、前半同様になかなか決定機を作り出せず。膠着した試合展開を強いられる。
クロップ監督はこの展開を受け、66分に2枚替えを敢行。ルイス・ディアスとツィミカスを下げてガクポとロバートソンを投入。各自のコンディションを管理しつつ、左サイドにテコ入れを図る。
だが、この交代策も攻撃を活性化させるまでには至らず。すると、77分にはウィリアンとのパス交換でゴール前に抜け出してきたヴィニシウスにこの試合2度目の決定機を許すが、ここはGKアリソンの驚異的なセーブで難を逃れた。
その後、80分を過ぎてヌニェス、サラー、カーティス・ジョーンズを下げてジョタ、エリオット、ミルナーの投入で完全に逃げ切り態勢に入ったリバプール。試合終了間際には相手のリスクを冒した攻撃から際どいシーンを作られたが、このピンチを冷静に凌ぎ切った。
この結果、試合内容は芳しくなかったものの、ホームで勝負強さを発揮したリバプールが今季初のリーグ戦5連勝を飾り、逆転でのトップ4フィニッシュへの望みを繋いだ。